米国最大の休暇, Thanksgiving。 木曜と金曜が休みの四連休である。 とうぜんテレビ各局もいろんな特集をやる。 おもしろい番組ばかりならよいが, だいたいは再放送・マラソンばかりで, かえってそれで通常の新エピソード放送がつぶれたりしてこまることもある。
ABC Family はパワーレンジャーづくし。 ディズニーはリロとスティッチおよびキム・ポッシブルのマラソン, 映画版のリロとスティッチ, 映画ムーランなど。 ニコロデオンは人気番組を 3時間ぐらいずつのミニマラソンにまとめて放送。 (とくに映画公開中のスポンジボブは 5時間連続)。 ジミー・ニュートロン, ラグラッツ, フェアリー・オッドペアレンツの映画も放送した。 カートゥーンネットワークは, トムとジェリー・トランスフォーマー ENERGON (energy から来てるせいだろうが, これで「エナジョン」と読ませるのはムリすぎ) のマラソンと, アイアン・ジャイアント, スクービー, アンツなどの映画を放送。 Spike TV は 007 映画だらけ(レンステやってくれよ!)。
「アンツ」は通常なら Cartoon Network Fridays をやる時間に放送されたため, 番組の間ではいつもと同様子供たちがさわいだりホストが七面鳥の丸焼きを手にしてさわいだりしていた。 しかし映画の内容はそれとはかけはなれた大人の内容で, もうちょっと考えて番組を構成してくれと文句をつけたくなる。 だいたい CM が多すぎだ。 立ちあがる労働者とか, 反戦とか, 今ははやらなくなったテーマがあつかわれていて, なつかしい(といってはいけないのだろうが)。 バタくさいアリの顔が気にいらないとか, 「バグズ・ライフ」とアリどうしでかぶるというだけで, いままで見てなかったのを後悔した。
その「バグズ・ライフ」は先々週ディズニーチャンネルで放送されていたのだけれど, こちらはぜんぜんちがうファミリーむけ内容で, 主人公はほんとうの意味の家族をまもっているのではないけれど, ぜんたいに「家族はだいじ」というメッセージにあふれていた (「ファインディング・ニモ」や 「The Incredibles」ではどんどんこのメッセージが直接的になってきている)。 もりあげかたもあからさまにハリウッド的だが (いったん人々と協力して成功しそうになった主人公が, 拒絶され, しかしふたたび立ちあがって勝利), そこへいたる過程がじつにていねいに描かれている。 いろいろとケレン味もあるし, けっこう下品だし, わたしがもしディズニーのえらい人で, この映画をみせられたら, 「今後もうセルアニメーションは不要」 という決断をくだしたかもしれないとおもった。
「リロとスティッチ」, 映画はこんなに爽快でおもしろいのに, テレビになるとどうにもおとなしくなってしまうのね…… それでもディズニーのテレビ作品のなかではおもしろい方だとおもうが。 ハワイ語の映画主題歌をおぼえようかとおもったけれどなかなか。
「ムーラン」はなあ…… ふつうのテレビアニメならまちがったアジアをみせられてもわらってみていられるが, 中国を正面からあつかったまじめな映画でこれではこまったものだ。 さすがにデタラメ漢字もどきがでてきたり鳥居が立ってたりすることはないし, ストーリーも大枠では伝説にしたがっているのだが, 修行シーンはいかにもカンフー映画からとりましたというかんじのステレオタイプだし, 明以前にはないはずの嗩吶(チャラメラ)を吹奏していたり, 皇宮が清朝のものらしかったりするのはメチャメチャ。 フンはモンゴル人であると仮定してつくられているらしいが, どうみても異民族というよりは妖怪だ。 それにもとの「木蘭辞」では木蘭は可汗の命令にしたがって従軍したことになっているのに, それが異民族から漢族の王朝を守りました, みたいな話に化けてしまったのは問題ではないか。 竜と人間のデザインがちぐはぐで, なんだか「ファンタジア2000」みたいだし, 打ちあげ花火に「危険」と書いてあるのはギャグのつもりなんだろうか。 男装の麗人ならではの性的なシーンもなんだか中途半端にでてきて不完全燃焼。
投稿時刻 2004-11-29 19:00 於 toon::tv | コメント (0)